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Brand Story

しきり

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夏の冷害の要因となる「やませ」を味方に。
夏秋イチゴにとって最適な環境と技術で
持続的な農業経営を。

いわて三陸沿岸部は「夏季冷涼、冬季は日照量が多い」という気候特性。特に梅雨から夏にかけて日照不足と低温を引き起こす「やませ」は、農産物の生育の阻害要因として長年農家の悩みの種でした。この「やませ」を逆手に取り、日本で唯一可能な「夏秋イチゴの2年8季どり」という持続的かつ高収益型の周年栽培モデルを確立し、2018 年4 月に自ら農業起業したのが(株)リアスターファーム 太田祐樹氏。東日本大震災を経て再生への道を歩む岩手県大船渡市越喜来(おきらい)地区を主拠点に、生産者にとっても実需者にとっても、消費者にとっても、そして地域にとっても魅力的で愛される夏秋イチゴの栽培と供給、さらには生産振興を担う担い手の育成で、「持続可能な農業経営と地域活性」を日夜探究しています。

栽培地の特色

全国唯一の、夏秋イチゴと森に優しい栽培施設。

そして、この栽培モデルにおけるもうひとつの独自性は、独自工法で建てられた木質性園芸用ハウス(通称「木骨ハウス」)。岩手県沿岸部の大船渡市・陸前高田市・住田町で構成される気仙地域の「気仙杉」のB材や間伐材を活用し作られたもので、大船渡市にある木楽創研株式会社により開発施工されました。この木骨ハウスは、風雪に対し鉄骨と同等以上の強い耐候性があるとともに、「木」が熱の吸収および放射の抑制に優れているのが特徴。いわて三陸の気候条件と相まって、暑い夏を含め一年中夏秋イチゴにとって優しい温度環境を作り出しています。そして、生産振興により施工棟数が増えることで、気仙地域の森林再生や林業振興をもたらし、持続的な地域資源の循環を生み出していきます。

イチゴと森に優しい栽培施設

さんりく星苺に地域の未来をのせて。

2021年春、岩手県大船渡市越喜来(おきらい)地区の生産施設整備が完了し、さんりく星苺の本格的な生産活動がスタートします。
『いわゆる冬に旬を迎えるイチゴ(一季成り性イチゴ)の存在や味は広く知られていても、国内で栽培適地が限られる「夏秋イチゴ」の特徴や季節感の中で感じる美味しさは、まだ十分に浸透していないのでは』と語る太田氏。今後も生産者として、果実の魅力を伝える実需者の皆様、関わる地域の皆様とともに、その価値を育み、新たな一次産業振興へと挑戦し続けていきます。。

(聞き手:ブランドストーリー 大平恭子)

地域の未来をのせて

代表取締役 太田祐樹氏
(株)リアスターファーム
代表取締役 太田 祐樹 氏
2011年、東日本大震災後に復興庁の先端プロ事業の研究員として採用され、岩手県農業研究センター技術部南部園芸研究室に着任。農家の経営持続性と収益性に着目した「夏秋イチゴの2年8季どり」という、日本の中でもいわて三陸沿岸部の気候条件だからこそ実現できる栽培モデルを確立し、2018年4月に農業で起業。岩手県内に3つの拠点を持ち、実需者向けの生産活動と夏秋イチゴ担い手育成で、持続可能な農業モデルを実践する。 新潟県小千谷市生まれ。新潟大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了(農学博士)。